快活そして美学こそがHeavy Metal!しかしその陰にあるストリートが磨いた技巧と降り掛かる試練や苦悩。それこそが糧となり爆発するエネルギーを作るのだ!

Heavy Metalは実に直観的なものなのだろう。理屈や概念を探してもそれは成立しないというか、そこに何をファンは求めるのか。

その名のとおり重く金属的な衝撃、さらに卓越したテクニック、スピードや激しさ...

ものすごく抽象的な表現になるが、その好みも含め選択権はファンにある。押しつけがましい暑苦しいなどというイメージとは程遠い、受け止める側の想像力が求められる素晴らしくアーティスティックな音楽ジャンルだと思う。

またRockやPunkで言う”生き様”的なものともまた異なり「キミ!ヘビメタやな~!」とはならない。しかし、成熟したヘビメタファンたちの中ではその精神性を語り合うこともある。

とにかく実にユニークでエンタメ性と芸術性に満ちた質の高い音楽であることは紛れもない事実なのだ。

まずそのエンタメと芸術の中庸の位置し、それでいてHeavy Metalを引っ張り驀進しているバンドとなると...Metallica(メタリカ)となるのであろう。

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その名もメタリカである。自らをメタルのど真ん中に据え、いわゆるベタの象徴になろうという強い使命感を思わせる。これほど気合いがすでに入っていれば必ずそのエネルギーは良い方に動く、つまり絶対に売れるのだ!ことの最初が違う。

1981年にLard Ulrich(ラーズ・ウルリッヒ)がJames Hetfield(ジェイムズ・ヘットフィールド)を誘うカタチで結成。

初期には、Megadeth(メガデス)のDave Mustaine(デイヴ・ムスティン)も参加。彼はなかなかのトラブルメーカーでメタリカのメンバーと次々に衝突を起こす。そして83年ついに解雇され、EXODUSのKirk Hammett(カーク・ハメット)が加入することで定着。

86年3月にアルバム『Master of Puppets(メタル・マスター)』でついにメジャーデビュー。

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初のゴールドディスクを獲得しこれから!の時、ツアー中にベーシストのCliff Burton(クリフ・バートン)を不慮の事故で亡くしてしまう。

その後、元Flotsam and Jetsam(フロットサム・アンド・ジェットサム)のJason Newsted(ジェイソン・ニューステッド)を迎え、91年リリースのアルバム『Metallica』がついに全米1位。世界中で2000万枚以上を売る大ヒット。

その後の大活躍、大爆走はもうご存知の通り!

しかし、そんな中でもジェイムス・ヘッドフィールドがステージ上でのまさかの大事故。ジェイソン・ニューステッドの脱退。やはり苦い経験が彼らの危機を招こうとする。

しかし、そんな中、Suicidal Tendencies(スイサイダル・テンデンシーズ)/Ozzy Osbourne Band(オジー・オズボーン・バンド)からRobert Trujillo(ロバート・トゥルージロ)が加入し、ここに不動、固定したメタリカという性を共有することとなる。

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1990年代といえば、グランジ/オルタナティヴ・ロックまたインディーズが発言力を増し、人々が新しい音楽を欲していた時代。そこに見事にフィットした。今やいわゆるスタジアム級のバンドでも、ストリートの空気を感じさせるところにメタリカの魅力があるのだと思う。

つねにファンと共に、そしてメタリカだけではなく、シーンそのものを育み上げる。そんな意気に私たちファンは、彼らを信じるリアルを期待するのだ。

やはりメタリカ!そんな彼らの人生こそがHeavy Metal!ということを魂に刷り込みながら、彼らの音楽に深く触れるようにしよう!

なんてったってMetallicaは快活で美しい!